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会社設立には何日かかる?期間・設立日・迅速処理制度を司法書士が解説

著者 工藤 拓弥

司法書士・行政書士

会社設立登記を中心に、許認可申請や補助金など、創業時に必要となる各種手続きを支援している。
自身で創業支援会社を経営しており、単なる手続きにとどまらず、事業開始後を見据えた支援を重視している。

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会社設立にかかる期間は、会社の基本事項が決まっているか、株式会社か合同会社か、申請方法、補正の有無などで変わります。また、会社が成立する日と、登記が完了して証明書を取得できる日は同じとは限りません。

本記事では、準備から登記完了までを分け、設立登記のファストトラック、完全オンライン申請の24時間以内処理、株式会社の定款認証に関する48時間・72時間処理、休日を設立日に指定する制度等を解説します。

会社設立には何日かかる?まず結論

すべての会社に共通する保証日数はありません。
参考までに、各工程においてかかる日数の考え方を以下に記載します。

工程日数の考え方注意点
準備開始から登記申請まで基本事項、定款、出資、署名環境等により個別差一律の標準・保証日数はない
設立登記のファストトラック所定の起算日から3執務日目まで申請集中時等を除く
完全オンライン申請条件を全て満たすと原則24時間以内役員要件あり
株式会社の定款認証条件付き48時間特別処理合同会社は定款認証不要
定款認証と登記の連携条件付き72時間処理認証後から登記申請までの時間は含まない

会社の設立日と登記完了日は違う

時点意味
準備開始日商号・本店・目的・資本金・役員等を決め始めた日
登記申請日・受付日申請を提出し、登記所が受け付けた日
指定登記日休日指定特例で登記を求める行政機関の休日
会社成立日株式会社・合同会社が設立登記によって成立する日
登記完了日登記官の処理が完了した日
証明書取得可能日登記事項証明書を取得できる状態になった日

通常は申請が受け付けられた日が登記年月日となりますが、2026年2月2日以降は、一定要件を満たす場合に休日を指定登記日とする特例があります。期限を組むときは、成立日だけでなく登記完了と証明書取得の日を考慮してください。

株式会社と合同会社では準備工程が異なる

株式会社は定款を作成して公証人の認証を受け、出資の払込みや設立時役員等の手続を経て登記を申請します。合同会社は社員が定款を作成し、出資を履行し、代表社員等を定めて登記を申請します。合同会社の定款には公証人の認証がありません。

会社形態による違いは株式会社と合同会社の違い、準備資料は会社設立の必要書類をご確認ください。

設立登記のファストトラックは3執務日目まで

株式会社・合同会社の設立登記は、申請受付日の翌日から起算して3執務日目までに完了する優先処理の対象です。オンライン申請で別送書類がある場合は、書面全部が登記所へ到達した日の翌日が起算点となります。申請件数が多い時期等は例外で、補正や書類到達の遅れも影響します。

完全オンライン申請は24時間以内処理の対象になる場合がある

株式会社・合同会社の設立登記のうち、次の条件を全て満たす申請が対象です。

  • 株式会社は設立時役員等が5人以内、合同会社は業務執行社員が5人以内
  • 定款、発起人同意書、就任承諾書等の添付書面情報を全て電磁的記録で作成
  • 作成者等の必要な電子署名を付し、申請情報と同時に送信
  • 登録免許税を電子納付
  • 申請に補正がない

書面を持参・郵送する場合は対象外です。法務省は受付時間を「午前(8時30分~正午)」「午後(1)(正午~15時)」「午後(2)(15時~17時15分)」に区分し、申請件数が多い時期を除いて、受け付けた時間帯を目安に原則24時間以内で処理しています。

株式会社には定款認証48時間・設立登記を含む72時間処理がある

48時間特別処理は、定款作成支援ツールを用いるなど所定条件を満たす株式会社の定款認証が対象です。72時間処理は、①48時間特別処理の対象であること、②定款認証後1週間以内に設立登記をオンライン申請すること、③添付書面情報を全て電磁的記録で作成し、申請情報と同時送信する完全オンライン申請であること、④登録免許税を電子納付すること、⑤補正がないこと、の全条件を満たす場合の連携処理です。定款認証後から登記申請までの時間は72時間に含まれません。合同会社は定款認証がないため48時間特別処理の対象ではありません。

定款認証と設立登記をオンラインで同時申請できる場合

株式会社では、定款認証の嘱託(公証人へ定款認証を求める手続)と設立登記をオンラインで同時申請できます。申請日当日に定款が認証されない場合は登記申請が却下されるため、公証役場と事前に調整し、当日にテレビ電話面談を行う必要があります。
なお、設立時役員等が5人以内であることや、添付書面が全て電磁的記録で提出されていることなどの要件を全てクリアすると、24時間以内処理の対象となります。

土日祝を会社の設立日にできる場合

2026年2月2日から、行政機関の休日を指定登記日とする特例が始まりました。設立登記の申請と併せて特例を求め、原則として指定登記日の直前の開庁日に申請します。オンライン・郵送でも、その開庁日の開庁時間内に申請が到達し、その日付で受付される必要があります。

オンラインによる定款認証と設立登記の同時申請でも利用できますが、申請当日に定款認証を終える取扱いは変わらないため、公証役場との事前調整が必要です。「土日祝を自由に設立日にできる」という制度ではないため、希望日が休日の場合は申請前に管轄登記所と公証役場の最新案内を確認してください。

希望設立日から逆算する方法

  • 法人名義の契約が必要となる日
  • 許認可申請日・取得希望日
  • 融資申込日
  • 登記事項証明書が必要な日
  • 事業開始日・請求開始日

これらの日付を分けたうえで、会社形態と希望設立日、定款認証、公証役場との調整、出資、署名・電子署名、登記申請を逆算します。「月末までに証明書が必要」なら、月末を設立日にするだけでは足りません。

会社設立が遅れやすいケース

商号・目的・本店・資本金・出資割合・役員が未決定、共同創業者間の調整、現物出資、許認可や賃貸借契約の確認、公証人との調整、電子署名環境不足、必要書類不足、払込未了、補正、繁忙期は期間が延びる要因です。申請方法を検討する方は自分で設立する場合と司法書士へ依頼する場合の違いもご確認ください。

短期間で進めたい場合に相談前に整理すること

希望設立日、証明書が必要な日、事業開始日、契約・融資・許認可の予定、会社形態、決定済み事項と未決事項を整理してください。期限内の完了を保証するものではありませんが、現時点で会社設立にかかる日数を算出することができるようになります。

会社設立支援の内容と料金をご確認のうえ、期限がある場合はお問い合わせフォームで希望日と必要書類の取得期限をお知らせください。

よくある質問

会社設立は最短何日ですか?

全社共通の保証日数はありません。準備状況と、ファストトラックや完全オンライン処理の適用条件を確認する必要があります。

登記申請した日に会社は成立しますか?

通常、株式会社・合同会社は設立登記によって成立し、申請が受け付けられた日が登記年月日となります。登記官の処理が終わる登記完了日は後日です。休日指定特例を利用する場合は、その指定した日に会社が成立することになります。

ファストトラックなら必ず3日ですか?

いいえ。起算点、申請集中時等の例外、補正、別送書類の到達が遅れた場合などによって、3日より長くかかる可能性があります。

完全オンラインなら必ず24時間ですか?

いいえ。役員等の人数、添付書面情報の完全な電子化と必要な電子署名、申請情報との同時送信、登録免許税の電子納付、補正なしという全条件を満たす必要があります。受付時間帯を基準にした処理目安であり、休日を含む連続24時間の保証ではありません。

合同会社も24時間処理の対象ですか?

条件を全て満たす合同会社の完全オンライン設立登記も対象です。

土日祝を設立日にできますか?

2026年2月2日以降、一定要件の下で可能です。行政機関の休日を指定し、原則として直前の開庁日に、設立登記申請と併せて特例を求めます。オンライン・郵送も開庁時間内の到達と当日受付が必要です。株式会社の定款認証と設立登記のオンライン同時申請でも利用できますが、公証役場との事前調整が必須です。

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